小児科臨床研修レポート2006/06
目的
薬剤師の普段の業務では接することができない、臨床現場に実際に入り、診察の介助を行うことで様々なことを学び取り、今後の調剤業務に生かす。
研修内容
午前中は診察を見学。午後から患者様への聴診の介助を行う。
実施時期
2006年6月
研修レポート(抜粋)
【管理薬剤師 男性 39歳】
先生の診察を最初から最後まで見る経験は今までに無かったので、とても良い勉強になった。
特に先生が実際に患者さんに説明を行っている場面を拝見できたことはこの上ない研修である。
実際の業務上、私たち薬剤師は患者さんに薬の説明をするのに先生がどの様な話をしているのか分からなく、患者さんにどんな話しを先生にされたか伺うことが少ないと思います。
先生は「この薬はこんな症状がなくなったら飲まなくて良いよ。」等説明しているのに薬剤師が先生と違うことを言うのでは患者さんは迷ってしまし不安になり、やがて信頼を無くす結果になると思います。
このような事を避けるために、如何に先生とのコミュニケーションを取るかが問題ではないかと強く感じました。
今まで出来なかったことは素直に反省し、全ては患者さんの為になることを考え、今後の仕事に対して大いに学ぶことができた研修でした。
【研修生 女性 24歳】
私は今まで子供に触れる機会、接する機会がほとんどなかったため、今回診察のお手伝いをさせてもらって一番良かったと思えたのは子供は”小さい”、”弱い”んだなということを肌で実感できたことです。
(中略)
私が薬局の人間としての役目を果たせていないと感じたのは、良く来られる方以外、患者さんの顔と名前も一致していないし、会話をすることもほとんどなく、処方箋でしか患者さんを見ていなかったことです。
今後、このまま薬剤師になったとしても、薬の説明だけに夢中になって、いつまで経っても顔も覚えられないような状況になる気がします。
薬の説明は当たり前のこととして、もっと患者さん自身をみて、会話していかないと”かかりつけ薬局”も実現出来ないだろうと感じ、とても反省することの多い1日でした。
【管理薬剤師 女性 28歳】
医師の診察をじかにみることは初めてだったので、薬剤師として学び取れることはたくさんあり、とても勉強になる貴重な1日だった。
小児科内科ということもありさまざまな患者さんが来院されていた。
(中略)
先生が「患者さんに信頼されること」が大切とおっしゃっていたが(特に小児科では母親に信頼されること)、それは薬局薬剤師にも同じことが言えると思う。
信頼される薬剤師でなければ、患者さんは薬を飲むことを不安に感じるだけでなく、飲まなくなることもあるかも知れない。
「この薬を飲めば大丈夫」と思わせるような投薬(接客)をすることが大切であると感じた。
薬剤師として薬の作用や効果を説明することも大切であるが。が、説明だけでなく、飲んでもらうように指導する技術も必要とされると思う。
投薬カウンター越しの患者さんとのコミュニケーションを通して、患者さんを知ること。そして、伝える技術・飲ませる技術の向上も私たち薬剤師に求められることであると感じた。
今回の研修で学んだことを薬局業務に生かし、患者さんから信頼される薬剤師になれるように努めていきたい。
追記
この研修は大変実のある結果となったため、オーベル薬局全店で行うことを決定し、薬剤師としてのスキルアップを図ることとなった。