クリニック研修レポート【薬剤師 男性 25歳】 2012/12
今回の研修では色々なタイプの患者さんを見ることができました。
先生は消化器や肛門疾患がメインなのですが、もともと外科の先生でいらっしゃるので軽い処置や内科疾患、健康診断や健康相談など科目にとらわれずに近所の健康を受け持っているという印象を持ちました。
患者さんで一番多かったのは風邪で時期的なものもあってノロウイルスと思われる胃腸炎の患者さんが多く見受けられました。
ノロウイルスの特性や吐いてしまったあとの処置について詳しく説明しているのが印象的でした。
薬局ではどうしても薬中心の説明になってしまうので先生の説明は具体的でとてもわかりやすかったです。
具体的には、もともとノロウイルスはのどに巣くうウイルスでそれが小腸に行くと症状が発現する。潜伏期間は24時間~48時間である。嘔吐物が乾燥して風で舞い上がると空気感染する。吐いていた時に着ていたものや食器などは熱湯で消毒する。トイレで吐いた場合、床も含めて塩素系洗剤でよく拭く。家族に移さないように自分で処理できるようなら後始末を自分で行う。寝たきりの老人や、生まれたばかりの赤ん坊などの寝返りの打てないような人にうつすと、吐物をのどに詰まらせて窒息してしまうので気を付ける。というようなものです。
これらのことはすぐにでも薬局で患者さんに説明できるので非常にためになりました。
印象深い患者さんは低温やけどで毎日ガーゼ交換のために通院している患者さんでした。
先生もその患者さんが来ると楽しそうに処置をして、日々小さくなっていくやけどの跡を見ながら和やかな雰囲気で診察していました。
興味深い症例としては粉瘤の患者さんで、ちょうど初日に切開するところを見る機会があり、その後1週間毎日ガーゼ交換でいらしていたのですが、その経過や徐々に軽くなっていく処置などが経過的に見れてよかったと思いました。
あと、先生の診断のつけ方も見ていて面白かったです。腎盂腎炎や脊柱管狭窄症の患者さんがいたのですが、それぞれ特有の症状がありそれを見事に言い当てていたので見ていてすごいと思いました。
最後に今回の実習でお世話になった、先生、看護婦の皆様、事務員の皆様に改めて感謝いたします。